「40代から未経験でウェブデザイナーを目指すのは、遅いのかな…」
でも、心のどこかで「今のままではいたくない」と感じていませんか?
40代は子育てが落ち着き、ようやく”自分の人生”と向きあえるタイミング。
できれば、自分の好きなことを在宅で仕事にできたら…そんな思いからウェブデザイナーを目指す人が増えています。
実は私も、30代の時ではありますが、事務職からウェブデザイナーに転身した経験があります。
40代になった今は、インスタ運用代行という新しい仕事に挑戦中。
いくつになっても、新しいことに挑戦することは不安がつきまといます。
そして結論からいうと、ウェブデザイナーを目指すのに年齢は関係ありません。
とはいえ、20代と同じように学習できるのかといえば、そうではなく、40代での学習の仕方や考え方が必要です。
この記事では40代で未経験からウェブデザイナーになった3人の体験談をご紹介します。
それぞれの人生の背景や不安、迷いなどを詳しく解説。
その中にあなたが一歩踏み出すかどうかを判断する、”現実的なヒント”が詰まっています。
「遅いかどうか」ではなく、「本当にやってみたいかどうか」。
その答えを見つける参考になればうれしいです。
40代未経験でも間に合う?実は“この考え方”がカギ
「もう40代だし、今さら新しいことなんて無理かな…」
「若い人が多い業界に、今から入っていける気がしない」
そんなふうに感じて、最初の一歩を踏み出せずにいませんか?
たしかに、新しいことに挑戦するには勇気がいります。
ましてやWebデザインのような、若い人が活躍している印象が強い世界ならなおさらです。
「自分にできるのかな」「今から始めても遅いんじゃないか」
そんな不安や迷いは、すごくよくわかります。
でも実は、年齢そのものがハンデになることはありません。
Webデザイナーを目指す上で本当に大切なのは、「今からでも学びたい」と思える気持ち。
それがあれば、40代だって、未経験だって、十分に間に合います。
もちろん、家庭や育児、仕事との両立を考えなければならない方もいるでしょう。
そんな中で自分だけの決断をするのは簡単ではありませんよね。
だからこそ今回は、実際に40代・未経験からWebデザイナーを目指した3人のリアルな体験談をご紹介します。
どんな背景を持ち、どんな壁にぶつかり、それをどう乗り越えたのか。
あなたの「やってみたい」という気持ちを後押しする、ヒントがきっと見つかるはずです。
40代未経験からウェブデザイナーになった体験談
40代で未経験からウェブデザイナーになった3人についてご紹介します。
40代から職業訓練校を経てウェブデザイナーになったAさん
40代からウェブデザイナーになったAさんは、職業訓練校でウェブデザインの基礎を学びました。
訓練校終了後、ウェブ業界への転職活動を開始。
しかし、未経験で40代という年齢もあってか転職活動は難航。
結局Aさんはウェブ業界への就職はかないませんでした。
「せっかく勉強したけど、現実は厳しい。やはり年齢も関係あるんだろう…」と落胆はしたものの、気持ちを切り替え、
「まずは実績を積もう!」と方向転換。
クラウドソーシングサイトでいくつかの案件をこなし、それをポートフォリオとして持っていったところ、就職につながりました。
営業マンからウェブデザイナーに転身したBさん
Bさんはメーカーの法人営業をしている営業マンでした。
コロナをきっかけに将来に不安を感じ、「とりあえずパソコン関連の知識があればなんとかなるのではないか?」という考えからプログラミングの本を購入。
しかし、まったくもって理解不能。
「え?よくわからない…」と絶望。
そこで「働きながら学校に行こう!」
そう決意し、スクールに入会。
勉強を始めた当初は、若い頃と比べて衰えを感じる場面もありましたが、なんとかスクールを卒業。
しかしすぐに大きな壁にぶち当たります。
それは案件がないこと。
そこでBさんは、ホームページを持っていない農家さんに低単価で提案し、実績を積んでいきました。
その後も知り合いから依頼をいただいたり、することで実績を積み、いまではフリーのウェブデザイナーになっています。
50代未経験からウェブデザイナーになったCさん
Cさんがウェブデザイナーを目指したのは50代。
1年3カ月ほど独学しましたが、限界を感じ、スクールに入会。
同じ時期に受講したなかで50代はCさん一人だったそうですが、そんな環境にも負けずスクールを卒業し、フリーのウェブデザイナーになっています。
40代未経験からウェブデザイナーになるロードマップ
STEP 1:まずは“最低限”の知識をつけて、自分に向いているか確かめる
まずはウェブデザインの知識に触れてみて、どのようなことを学ぶのかをザックリ確認しておきましょう。
そして意外と重要なのは、どんな働き方をしたいのかをイメージすること。
どんな仕事をするにしても、どのくらいの仕事量でどのくらいの収入を得たいのか、どんな環境で仕事をしていきたいのかを先に考えておくことで、取捨選択がすぐできます。
- Webデザイナーの仕事をざっくり理解する(YouTube・ブログなど)
- 無料のデザインツール(CanvaやFigma)を触ってみる
- HTML/CSSの基礎をProgateなどで体験してみる
- 「どんな働き方がしたいか」イメージを固める
この段階では、完璧を目指さなくてOK!
まずは「なんとなく楽しいかも」「もっと知りたい」と思えるかどうかを確認しましょう。
スクールに申し込むのはまだ早いので、自己投資を最小限に抑えながら興味を深めるフェーズです。
STEP 2:基礎スキルを身につけながら、ポートフォリオづくりを目指す
「本格的にウェブデザイナーを目指すぞ!」と意思が固まったら、基礎スキルを身につけていきましょう。
ウェブデザイナーになるには、さまざまな知識が必要になります。
- オンラインスクール or 書籍・Udemyなどで本格的に学習開始
- Figma(UI設計)やPhotoshop/Illustrator(バナー・画像編集)の基本を習得
- HTML/CSSを使って簡単な1ページサイトを作ってみる
- 架空サイトやSNSバナーなど、自作作品を3〜5点作成
ここが壁になりやすい時期です。
家庭や仕事と両立しながらの学習は想像以上に大変。
でも焦らず「1日30分だけでも続ける」ことを意識しましょう。
独学かスクールか迷ったら、こちらの記事を参考にしてみてください。

STEP 3:小さな実績を積みながら、仕事につなげる
基礎スキルが身についたと思ったら、積極的に案件に応募していきましょう。
最初は1,000円のバナー作成でもOK。
重要なのは、スキルを実践することやクライアントとのやりとりに慣れること。
徐々に実績が増えると「あなたに頼みたい」といってくれる人が増えていきます。
- クラウドソーシングで「簡単なバナー制作」などの案件に応募してみる
- SNSや知人経由で「小さな仕事」を受けてみる(チラシ・LP・インスタ投稿など)
- 実績を増やしつつ、SNSで活動を発信して認知を広げる
- 「単発」から「継続案件」へつなげる提案を意識してみる
こちらの記事で、未経験者がクラウドワークスに応募するときのポートフォリオの書き方についてまとめているので、参考にしてみてください。

40代からウェブデザイナーを目指す上でのメリット・デメリット
メリット
1. 社会人経験があるから、信頼されやすい
Webデザイナーは「見た目を作る仕事」ではなく、クライアントの課題をデザインで解決する仕事です。
そのため、納期やルールを守る・きちんと報連相をする・相手の意図をくみ取るなど、基本的な社会人スキルがあることが大きな強みになります。
40代は「常識がある」「落ち着いている」「対応が丁寧」と感じてもらえることが多く、クライアントにとって安心感のある存在になれる可能性が高いです。
2. 共感力・対人スキルがあるので、ヒアリング力が高い
デザインは「何を作るか」ではなく、「誰のために・なぜ作るのか」が大切。
そのため、ヒアリングで相手の要望をうまく引き出すスキルが問われます。
育児・仕事・家庭…さまざまな経験をしてきた40代女性には、相手の立場になって考える共感力・受容力が自然と備わっています。
これは、ヒアリングや提案時に相手との信頼関係を築く武器になるのです。
3. 副業・在宅など柔軟な働き方が選びやすい時代になっている
今は、クラウドソーシング・SNS集客・業務委託など、会社に属さずに仕事を得る手段が増えています。
「会社員として転職しないと働けない」といった時代ではありません。
家事や育児との両立を重視したい方でも、自分のペースで働ける可能性が十分あるのが、今のWebデザイン業界の魅力です。
デメリット
1. 若い人に比べて「学習の吸収スピード」は遅いと感じやすい
新しいツールや考え方に触れたとき、頭ではわかっても手が動かないことが多いのが40代の現実。
「動画で見たとおりにやったのに、なぜかできない…」「どうしても途中でつまずく」ということが、確実に出てきます。
焦って無理をすると「自分にはセンスがない」と思い込みやすく、モチベーションが下がる最大の原因に。
対策としては「完璧主義を手放す」「自分のペースで学ぶ覚悟」が必要です。
2. ブランクがあると、ITツールや専門用語に戸惑う
Illustrator・Figma・HTML・SEO・サーバー・CMS…
Webデザインの世界は専門用語が多く、一度つまずくと調べても理解できないことが続出します。
しかも、学ぶ教材は若い人向けにテンポが早かったり、前提知識がある人向けだったりして、「自分だけ置いていかれてる気がする」現象が起きやすい。
ここを乗り越えるには、「わからなくて当然」という前提で、仲間・サポート・ペース配分を味方につけることが大切です。
40代未経験からウェブデザイナーになるときの5つの落とし穴
40代で未経験からウェブデザイナーを目指すときに、落とし穴になることが3つあります。
それは、以下の3つ。
- 学習時間はある程度かかる
- 自己管理が必要
- 家族の理解が必要
それぞれ詳しく解説していきます。
学習時間はある程度かかる
Webデザインは「センスがあればすぐ稼げる」と思われがちですが、実際には地道なインプットとアウトプットの積み重ねが必要です。
特に40代は、家事・育児・パートなど、学習に集中できる時間が限られているという現実があります。
1日1〜2時間がやっと…という日もあるでしょう。
20代のように時間をフルで使えないからこそ、3ヶ月で習得!といった短期集中プランは現実的ではないケースも多いです。
さらに、デザインだけでなく、HTML/CSSなどのコーディング、Photoshopなどのツール操作、案件に必要な提案文の書き方や納品方法まで、学ぶことは多岐にわたります。
焦って詰め込みすぎると、途中で「やっぱり無理だった」と挫折する人がほとんど。
だからこそ大切なのは、“半年〜1年かけてじっくり育てる”という心構えを持つことが大切です。
自己管理が必要
学習も、案件獲得も、納期管理も…全て自分でやるのが在宅ウェブデザイナー。会社のように“指示してくれる人”がいない世界です。
最初は「自由にできていいな」と思うかもしれません。
でも、思ったより自分を律するのが難しいことに気づくはずです。
- スクールに入ったけど、気づいたら1週間ノータッチ
- 今日やるつもりだったのに、気づけば夕方…
- デザインを始めたけど、完成せずに中途半端で終わってしまう
こういった“ズルズル現象”が、40代の自己学習で一番多い落とし穴です。
特に家庭のことや仕事を優先しがちな年代。自分のことは後回しにしやすいです。
そしてそのまま「やっぱり向いてなかったのかも」と、やめてしまう。
だからこそ、**「学ぶ時間を確保する仕組みづくり」**が大切です。
たとえば、
- 朝30分だけスマホを触らず、講座を見る
- 家族に「今日はデザインの時間」と伝えておく
- 自分だけの“進捗ノート”をつけて小さな達成感を感じる
など、小さくても自分を前に進ませる「仕掛け」を日常に組み込むことで、自己管理のハードルはぐっと下がります。
家族の理解が必要
意外と多くの40代が「ここでつまずいた」と話すのが、家族との関係性です。
たとえば…
- 「またスマホ見てるの?勉強って本当にしてるの?」と疑われる
- 「そんなことより、子どものお迎えお願い」とスケジュールを乱される
- 「そんな勉強してどうするの?今さら無理でしょ」と否定的な反応をされる
こうした反応は、家族に悪気があるわけではなく、「未知の世界への不安」が大きいだけ。
あなたが真剣であればあるほど、逆に心配になってしまうんです。
でも、ここで諦めてしまったら、ずっと「家族のせいで…」と後悔が残るかもしれません。
だから大切なのは、「理解を求める」ことではなく、「共有していく」ことです。
- なぜWebデザインを学びたいのか
- どんな仕事ができるようになるのか
- 月に数万円でも収入が増えれば、どんな風に暮らしが変わるのか
そういったビジョンを、言葉で伝えること。そして「〇曜日の夜は勉強の時間にしたい」と具体的にお願いすること。
理解を得るには時間がかかりますが、「応援される環境づくり」は確実にできます。
体力勝負なところもある
新しくなにかを学ぶには時間は必要ですが、体力も必要です。
単純に若いころに比べて体力がおちているので、新しいことを始めると思っている以上に疲れます。
時には睡眠時間を削って学習しなければならなかったり、家族のイレギュラーに対応しなければならなかったり。
そして体力がないと気力も落ち、思考力も鈍って「どうせ無理…」という負のループに。
体力をつけるために運動を取り入れるのもいいですが、手軽に体力維持をしたいなら、サプリメントに頼るのもひとつです。
私も体力があるほうではないので、疲れたときはビタミンCや鉄分などのサプリメントに頼り、最低限風邪などひかないように気をつけています。
モチベーション維持の工夫
40代に限らずですが、最初はやる気高く始められたのに、学習を続けていくうちにモチベーションが下がって手が止まってしまう、ということありますよね。
新しいことを始めても三日坊主で終わることが多い
続けられるか不安…
という方も多いでしょう。
これは人間に備わっている「ホメオスタシス」が働くことが原因でもあります。
「ホメオスタシス」は恒常性といって、今の環境を維持するための働きです。
これが新しいことを始めたことによって、「異常事態」と判断され、いつもの状態、つまり学習をしていなかった状態に戻そうとするのです。
すると、「本当はやりたいことじゃなかったんじゃないか?」という気持ちになり、モチベーションが低下→学習を辞めてしまう、という流れになります。
これに抵抗するには、「これはホメオスタシスが働いているだけなんだ」と考えること。
やる気の低下は決してあなたの性格のせいではないのです。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

まとめ
40代からでもウェブデザイナーを目指すことは遅くありません。
歳をとればとるほど、体力気力が衰えて、スムーズにできることもできなくなります。
人生最後の日に「あのときウェブデザイナーに挑戦しておけばよかった…」と後悔しないためにもまずは最初の一歩を踏み出してみましょう!
今がいちばん若い日!
あなたの挑戦を応援しています。